遠隔観測情報配信システム「かんそくん」
遠隔観測情報配信システム「かんそくん」が必要とされる背景

例えば、平地の都市部や近年整備が進んでいる都市型の水路などにおいては、短時間に集中的に降るゲリラ豪雨によるインフラ施設の被災状況や住民に対する避難勧告等の的確な情報配信が課題となっています。 また、冬季における山間部の道路では、カーブの1つ1つや斜面・道路の方向などにより降雪及び凍結状況は様々であるため、道路情報を的確に把握するためには、それらの箇所ごとの現地状況の情報収集が課題となっています。 これまでの総合気象観測装置では、1基あたりの設備導入価格が非常に高価な上、データの閲覧には専用の機器が必要であるとともに、専用の回線(テレメータ伝送装置)が必要であるなど、きめ細やかな気象情報の把握や住民へ の情報公開が難しいなど多くの問題を抱えています。また、従来型の冬季観測システムでは費用対効果が見込みにくいため地区の代表箇所に1局程度しか配備されず、道路管理者及び道路利用者はその少ない観測情報から経験による 雪害の予測、対応を行ってきました。しかしこれでは、都市部などの経験が少ない利用者には予測が難しく、不便なシステムと言わざるを得ません。

簡易観測情報配信システム「かんそくん」は、少ない予算で多くの観測局を設置導入することができるため、きめ細やかな情報収集が可能となり、これまでの点の情報から面の情報収集を可能にします。 また、インフラ施設管理者の利用者への危険告知や、地域住民や施設利用者及び施設管理者が情報を共有化など、安心で安全なインフラ利用を支援します。
システム概要

システムの特徴

「かんそくん」は、それらの機能を1つの基板に組み込むことにより、低価格で気象観測を実現します。多様なインターフェースを装備しておりますので、多様な観測センサに対応可能で、従来型の代替として利用可能です。
また積雪計及び気温計は気象業務法の検定にも対応しております。機器点数が少ない「かんそくん」は省スペース・低消費電力化を実現し、太陽光発電装置による運用やバッテリー運用などを利用することで、常設設置のみではなく 仮設利用(冬季期間のみや災害発生時)が可能となります。
「かんそくん」を導入することで
施設利用者 | 利用前に情報を確認することができるので、安心して施設を利用することが出来ます。施設管理を迅速に行えるため、施設利用者は安全に施設を利用することが出来ます。 |
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施設管理者 | 積雪情報及び水位情報等の観測データを公開し、更に自動警報装置と組み合わせることで、施設利用者への注意喚起がスムーズに行えます。また、施設管理者及び協力会社(除雪対応業者)等と情報を共有が可能となり、遠隔から現場状況を確認できる為、現場対応がスムーズにできるなど、施設を安全に運用していただくことが可能となります。 |
導入実績
遠隔観測情報配信システム「かんそくん」の応用事例
1)冬季道路情報配信システム
- 冬季道路情報の配信(積雪、気温、路面温度等)
- 積雪情報をもとに除雪対応支援システムの構築
- 路面温度による警告表示装置
- スキー場の積雪量観測及び雪崩対策システム
2)水位観測システム
- 河川水位観測システムの構築
- 水位監視による警告表示装置
- 観測数値の情報配信システム
3)環境観測システム
- 塩分濃度や酸素濃度等の環境計測
- 風光風速観測システム
- 雨量計連動警報システム